OFF T!ME|目をOFFにすると、発見がある。

日本ブラインドサッカー協会が運営する、ブラインドサッカー体験プログラム「OFF T!ME」のブログです。ブラインドサッカーで培ってきたものが、コミュニケーション、チームビルディング、ダイバーシティ理解に効果をあげています。

OFF対談(下) OFF TIMEの威力は、あえて言葉にしない。“積極的思考停止”を

OFF対談(中) 非言語系の能力が今、リーダーに求められている」に続き、最終回となる第3弾。

 

「人と組織が持つ可能性を最大化する」をテーマに掲げる人事サービス会社、株式会社人材研究所の曽和利光代表取締役と、日本ブラインドサッカー協会の松崎英吾事務局長が対談です。

 

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松崎:曽和さんのところでOFF TIMEをやった時は、見えないでボール追っかけるものとか、あと、お互いの声掛けの中で関係性が変わらないと回数伸びないというワークでしたね。

 

曽和:「怖い!」って本能から入るので、動物的なところに働きかけてますよね。レゴは手は動かしますけど、まだ理知的にやっていく感じ。ブラインドサッカーは「非言語で無意識」というか、何が起こったかって聞かれると、なんか言えないんです。なんかわからないんだけどスッキリした、とか、そんな感じになっちゃうんですよね。インパクトがあって、なんかわからないんだけど、周りの人との間のコミュニケーションの壁が取れて仲良くなるっていう感じなんですよね。

 

松崎:いやぁ、まさに!感じたことやそこで現れたことをすごく言語化しにくいんですよね。振り返りをかなりじっくりやっても、なかなか出てこなかったり、実はこういうこと感じてるのに、それが言語化できなかったり。

 

曽和:もしかしたら、ブラインドサッカー研修をやった後に言葉にすると、「言葉にすると全部うそになる」。J-POPの歌詞みたいですけど。言葉に置き換えると、むしろ死んじゃうっていうんですかね。その経験、体験が。

 

松崎:自分たちが提供している研修って、導入の担当者がどこを腹に落としたいのかを突き詰めれば突き詰めるほど、安っぽい感じになるんですよ。終わった後に、「あれ、やりたかったことって、こういうことだっけ?」と。せっかくこの人はこんな風に感じてくれてるのに、無理にこっち引っ張ってきてもしょうがない。やっぱり非言語的体験のいいところって、感じ方が多様だったりすること。

 

曽和:ワインを飲んで、もう四の五の言わずに「うまいな」って思って飲んでいればいいのに、ウンチクの方に意識がいって、「いや、そんなところじゃなくて、もっと味に集中しろよ」みたいな世界ってあるじゃないですか。

 

松崎:すごくいい例ですね、それ。そう意味でいうと、非言語で得た気づきや学びとか体で得たものって、どうしたらいいんですかね。

 

曽和:非言語で影響を受けたものを測ろうとすると、例えば、気分はどうですかとか、ストレス値をはかったり直接的にここで経験したものが何で、どう変わったかだけを何らかの指標で考えるとか。間の理屈は置いといて、結果として得たい部分の指標を直接的に測ってしまう方がいいような気がします。なぜかわからないんだけど、ブラサカやったらストレス値が減った、証明されますというような。

 

松崎:以前、幸福学を研究している先生に体験頂いた時に「ブラサカはもう幸福学のスポーツだ」と言われまして。これをやったら幸福になりますというのを証明できるみたいな。

 

曽和:そう。それでいいと思うんですよ。ロジックじゃなくて、機能的に説明したらいい。「データをたくさんとるとこうなってます、以上」みたいな。謎だらけじゃないですか、人間の体なんて。なんだかわからないけど、何度繰り返しても同じ結果が出るなら、「やってみよう」となると思うんですよ。

 

松崎:なるほど。

 

曽和:例えば、入社3か月目で結構ストレス値が高まるという課題を持っている組織に対して、じゃあ新人3か月目でブラサカの研修を入れたら、必ず退職率が下がったり、ストレス値が下がりますというものが実験データとして取れたら、それで証明になると。

 

松崎:面白いですね。

 

曽和:フィジカルなので、ブラサカの適用領域ってそういうメンタルとかリテンションとか、セラピーっぽい感じがするんですよね。言葉にできれば少しはましかもしれないけど、できない領域に働きかけるというか、そこに働きかけないと治らないということは、根深い問題を持っているものに関して強いかもしれないですよね。

 

松崎:レゴでもOFF TIMEでも体験する人に、「やるなら、こういうマインドを持った方がいいよ」とアドバイス頂くとしたら、どういうことになりますか?

 

曽和:自分がよく何を考えてるのかという所にフォーカスする、内なる声を聴くって言い方もしますけど、そういう心持ちで望むとよい気がします。でも、あんまりやりすぎちゃうと解釈が始まっちゃうかもしれないので「Don’t think feel」とか、あ、「積極的な思考停止」のほうがいいかもしれませんね。

 

松崎:今日はキーワードがよく出てきますね。

 

曽和:解釈しない、決めつけないってことです。「名前を付けると死ぬ」というのがあるんじゃないかな。無意識のムワァーとした曖昧なものに名前を付ける行為は殺す行為であると。

 

松崎:意外と、やりっぱなしというのも効果があることなのかもしれない。

 

曽和:ずっと、味わうってことです。ごはん食べる時、みんなやってることですよね。だから、ウンチクを語る人がいたら、まずくなるじゃないですか。

 

松崎:ビールの「のどごし」だね、僕らは。大事だけど、のどごしを因数分解してもしょうがないですからね。

 

曽和:そののどごしはホップがどうのというウンチクはいらないですよね。そんなこと考えて飲んでる人なんて、ほとんどいない。だから、体験自体に目を向けさせる方がいいってことです。

 

松崎:今日は、何かすごく宿題をたくさんもらったような気がします。曽和さん、ありがとうございました。

 

「OFF TIME Biz」を研修として導入する前に「まずは体験したい!」という声にお応えして、気軽に個人から体験できる場をご用意しています。ぜひ一度体験頂いたうえで、ご検討ください。

 

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