OFF T!ME|目をOFFにすると、発見がある。

日本ブラインドサッカー協会が運営する、ブラインドサッカー体験プログラム「OFF T!ME」のブログです。ブラインドサッカーで培ってきたものが、コミュニケーション、チームビルディング、ダイバーシティ理解に効果をあげています。

第2回OFFインタビューは、大のスポーツ好きまゆさん!【ハジ】

こんにちは!ブラインドサッカー選手の「ハジ」こと、寺西一です。

私がオフタイムに参加してくださった方にインタビューをする「OFFインタビュー」。第二回は、凸版印刷株式会社の高木真佑子さんにお話を伺いました。

 

高校時代はサッカーに、大学ではラクロスに打ち込まれていたというスポーツ万能な高木さん。オフタイムを経験して、自分の中で様々な変化が起きたと話してくれました。

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ハジ:高木さんは確か、2回オフタイムにご参加いただいていますよね。それぞれの回の印象は?
高木:一度目は、オフタイムスタッフの山本さんの誘いで。ブラインドサッカーについても山本さんから聞いていたので、知ってはいました。でも、自分たちが体験できるような場所があるのは知らなかった。「そもそも、アイマスクをして、どう動くんだろう」という疑問がありました。


ハジ:そして、初めてのオフタイムに行ったわけですが。
高木:アイマスクをして動くことよりも、アイマスクをしている人に向けて説明することが難しいという感想を最初に持ちました。


ハジ:どのあたりが難しかったのでしょうか?
高木:「ここまで相手の立場に立って考えなきゃいけないんだ」ということに気づきました。見えない状態の人に伝えるということが、こんなに難しいとは思いませんでした。見えない人の立場にならなきゃいけないってことはわかっても、それを言葉にするっていうことが難しいですね。


ハジ:自分がアイマスクをしての気づきはどうでしたか?
高木:アイマスクをしてみると、普段は持っている力を使っていないんだなということに気づきました。


ハジ:どんな力ですか?
高木:普段、目が見えていれば、音を聞くことや何かに触れることにそんなに注意深くなることはないんですけど、アイマスクをして体を動かしてみると、ちょっとした物音にとても敏感になるし、話も集中して聞いていたような気がしますね。


ハジ:なるほど! それらのことを踏まえての二回目の参加になったと思うのですが。
高木:余裕がありましたね。他の参加者の人との交流が楽しみだったり、周りの様子は一回目より見られるようになったと思いました。


ハジ:かなり変化しましたね。周りの人の様子を見ながら自分でしてみたことや、意識したことって何かありましたか?
高木:チームを作って行うワークの中では、自分がチームの中でどんな役割をすればいいのかとか、周りの人との関係性の中から目標を達成するには、どうしたらいいんだろうとかと意識しました。


ハジ:高木さんはチームの中でどんな役割だったんですか?
高木:どちらかというと聞き役でした。自分から大きな声を出して引っ張るタイプではないので、集まったメンバー間での調整役の様なポジションでしたね。


ハジ:その時のチームメイトはどんな方がいらっしゃいましたか?
高木:イケイケな、ノリのよい、声のよく出る人が多かったです。ワークの中で目標が決まって、他のチームに負けたくないってなった時の、みんなの気合の入り方はすごかったです。私も気合が入りました。


ハジ:目標や周りの記録を意識するとチームって変わってきますよね。
高木:そうですね。やっぱり初めて会う人なので、最初は緊張して距離があるのですが、勝負となると、そこは取っ払われますね。

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ハジ:ワーク以外でも、他の参加者との交流は持てましたか?
高木:懇親会で同じテーブルだった方と、アンプティサッカー(上肢、下肢の切断障害を持った選手がプレーするサッカー)の試合を観に行きました。その方がブラインドサッカーだけではなく、いろいろな障がい者サッカーに興味を持たれていたので。


ハジ:それはいいですね。主催している者としても、参加者の方がオフタイムを終えても繋がっているというのは、とても嬉しいです。
高木:同じ体験をしているので自然と会話をすることもできますし、初めて会った人ともすぐに仲良くなれましたね。


ハジ:オフタイムを終えてから、日常生活でも何か心境の変化はありましたか?
高木:視覚障がい者の方への見方がちょっと変わりました。これまで白杖を持って一人で歩いている人を見ても「きっと誰かが声をかけてくれるだろう」という感じだったのですが、今は自分から声をかけるようになりましたね。


ハジ:大きな変化ですね。なぜ声をかけられるようになったのですか?
高木:見えない状態がどういうことなのか、実際に自分が体験して、わかったからだと思います。声をかける時もただ「助けてあげたい」という同情的なものではなくて、「何か困っていたら、しようかな」という感じで思えるようになりました。


ハジ:「困っていたら」という感覚が大事ですね。必要以上に「なにがなんでも、助けよう」という感じだと、できることまでされてしまって、混乱してしまうこともあったりしますからね。
高木:なので、相手がどういう状態なのか、というのも聞くようにしています。大丈夫なら、それでいいですし、何か求められる部分があれば、それでお役に立てればいいですからね。


ハジ:全くその通りだと思います。自分が体験したからこそ変化した部分ですよね。そんな風に高木さんを変えたオフタイムをどんな人に薦めたいですか?
高木:いろいろな人と繋がりたい人とか、環境が変わったばかりの人にお勧めしたいと思いますね。私も同じチームになった人や懇親会で知り合った人と繋がって、世界が広がりました。そういう出会いを求めている人は多いと思いますよ。


ハジ:年齢や経歴などに関係なく、いろいろな人が集まっている場ですからね。世界が広がりますよね。
高木:考え方が大きく変わったり、自分の知らない自分に気づいたりと、いろいろな発見があって、面白かったですね。オフタイムに自分で参加した後に、ブラインドサッカーの企業研修も会社で行われたのですが、体を動かしながらの研修というのも、とても新鮮でした。

ハジ:自分でオフタイムに参加してから、研修をやってみると、また違う発見がありますよね。

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今回はインタビューにお答えいただきありがとうございました。

是非また、いらして下さい!

 

 

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 http://www.offtime.jp/

 

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